売れる美容師を徹底分析!売れるための3つの要素と具体的行動とは?

なかなか上がらない売り上げ。
増えない指名客。

伸び悩みを感じることってありますよね・・・。

私は普段美容師の方たちを対象にしたカットスクールの講師に携わっており、これまで何百人もの美容師の方々の成長を見届けてきました。

そんな経験の中で、いわゆる売れる美容師、多くのお客様に支持を得ている美容師は、美容師の仕事に熱い情熱をもっていると感じました。

そしてその情熱の中に、売れている美容師の要素が大きく分けて3つあることに気づきました。

〜売れる美容師が持っている3つの要素〜

①お客様を惹きつける“人間力”を備えている

②お客様がリピートしたくなる“技術力”を備えている

③自分自身をブランディングできている

ポイントはどれか1つではなく、この3つをしっかりとバランスよく兼ね備えている美容師であるかどうかという点です。

売れる美容師0

そこで、この記事ではこれら多くのお客様に支持を得るための3つの要素について、根拠を交えながら徹底的に深堀りを行っていきます。

この記事の内容は私の美容師としての経験と、実際に多くのお客様に支持されている美容師の方々にインタビューを行い、彼らから見えてくる共通点をベースにしています。

ぜひこの記事をきっかけに明日からアクションを始め、画面の前にいるあなたが売れる美容師になることを祈っています。

それでは見ていきましょう。

1、売れる美容師3つの要素。【人間力】×【技術力】×【ブランディング】

「売れる美容師」といっても状態はいろいろです。

指名客の多い美容師、指名客関係なく売り上げがある美容師等々…。

この記事では多くの指名客を持つ美容師=多くのお客様から支持を得ている美容師を「売れる美容師」として内容を進めていきます。

では売れる美容師の3つの要素である【人間力】と【技術力】と【ブランディング】とはどのようなものなのでしょう。

①お客様を惹きつける【人間力】
お客様が思いを伝えやすいミュニケーション能力

②お客様がリピートしたくなる【技術力】
・お客様のご要望をそのまま形にできる技術
「私に似合う!」パーソナルなスタイルを提供できる技術

③自分自身の【ブランディング】
・「この人にお願いしたい」と思わせる、具体的で明確なウリ
効果的な打ち出し方

この3つの要素をより具体的に見ていきましょう。

2、お客様を惹きつける【人間力】とは

売れる美容師1


美容師に必要とされる人間力には様々なものがあると思いますが、その中でも売れる美容師のお客様を惹きつける【人間力】はずばり、お客様から信頼されるコミュニケーション力です。


売れる美容師には、お客様から信頼されるコミュニケーション力があります。

信頼されることで、お客様が安心して要望やお悩みを話してくれるからです。

そうすることで本当に望んでいることがわかり、お客様が満足するものを提供することが出来ます

なので、お客様から信頼されるコミュニケーションをとるよう心がけましょう。

信頼されるコミュニケーション力は、以下の2つから成り立ちます。

信頼されるコミュニケーション力

①お客様に寄り添う!同じ目線に立つ「共感的理解」

②思いを引き出す!傾聴スキル

それぞれを見ていきましょう。

2-1お客様に寄り添う!同じ目線に立つ「共感的理解」

共感的理解とは

相手の思いをそのまま受け止めること。

 

共感的理解とは、相手と同じ目線に立つ=相手の思いをそのまま受け止めるということです。

お客様の思いを否定せずにまずはそのまま受け止めることで、「私のことを理解してくれた!要望が伝わった!」と感じるからです。

そうすることで、安心して任せることが出来るという信頼につながります。

なので、共感的理解の姿勢を心がけましょう。

 

では、具体的なカウンセリング例をみてみましょう。

~共感的理解のないカウンセリング~


美容師
今日担当させていただきます、○○です!本日はカットでよろしいでしょうか?(うーん、だいぶ髪の毛がスカスカだなぁ…。)

お客様
はい!私髪の毛が多いのですいて欲しいです!今もだいぶ増えていて重いのでとにかく軽くしてください!

美容師
えーっと…。でもすでにかなりすいてあって軽い状態ですね

お客様
え!重いですよね?!すごく膨らむし…。

美容師
重くはないですね。むしろかなりすかれていてスカスカな状態なので、これ以上すくことはできませんよ!

相談者A
えー…。そうなんですか。わかりました…。(こんなに多いのに!この人全然分かってくれない!

★NG!ポイント

お客様との信頼関係が築けていませんね。お客様の要望を否定していて、共感的理解がないからです。

美容師はお客様の髪の毛を、軽くてスカスカだと感じているので、お客様のいうことを否定しています。

そしてお客様は否定されることで心を閉ざし、それ以上何も言う気がなくなってしまいます。

たとえ美容師がお客様の髪の毛を軽いと感じても、お客様が自分の髪の毛を多くて重く感じていて、軽くしたいと思っていることは事実です。

お客様の思いそのままをまずは受け止めましょう。

では、共感的理解のある売れる美容師のカウンセリングを見てみましょう。

~共感的理解のあるカウンセリング~

 


美容師
今日担当させていただきます、○○です!本日はカットでよろしいでしょうか?(だいぶ髪の毛スカスカだなぁ…。)

お客様
はい!私髪の毛が多いのですいて欲しいです!今もだいぶ増えていて重いので、とにかく軽くしてください!

美容師
髪の毛の量が増えて重いから、すきたいということですね。

お客様
そうなんです!とくにこのハチの部分が膨らんじゃって頭が大きく見えるのが嫌で…。軽くして頭を小さく見せたいんです!

美容師
なるほど。ハチの部分の膨らみの気になるからカットで軽くして、頭を小さく見せたいということですね。

お客様
そうです、そうなんです!(この人は私のいうことをりかいしてくれそう…!)
★GOODポイント!

お客様は自分のことを理解してくれていると感じています。

お客様を否定せずに、お客様の目線に立ってそのままを受け止めているからです。

美容師はお客様の髪の毛を、軽くてスカスカだと感じていますが、お客様を否定せずにお客様の目線に立ってそのままを受け止めています

そうすることでお客様は、「この人は私のいうことを理解してくれている!」と感じ、安心して自分の思いを伝えることが出来ます。

たとえ美容師の立場から、髪の毛をこれ以上すくことがおすすめできない状態であっても、まずはそのままを受け止めて、お客様の思いを引き出します

そして一度全てを受け止めたうえで、本当に必要である施術をプロの立場から伝えることで、お客様も美容師の意見を落ち着いて聞くことが出来るでしょう。

お客様を否定してしまうと、こちらの意見が伝わりづらくなるうえに、「全然分かってくれない美容師」と感じ、その日の施術の満足度は低くなってしまうでしょう。

2-2思いを引き出す!傾聴スキル

お客様の思いを引き出す傾聴(話の聞き方)スキルには、3つのポイントがあります。

①カウンセリングの入る前に、質問することに対しての許可を得る。

②お客様の話した内容を繰り返す。

③お客様の感情や気持ちを伝える

①カウンセリングの入る前に、質問することに対しての許可を得る。

カウンセリングでお客様に色々なことを質問することの対して許可を得ます。

許可をとることで気持ちの準備が出来て、協力的に答えて頂きやすくなるからです。

特に初めて担当させていただくお客様は、今までの履歴についてたくさんの情報を聞きだしたいですよね。

ですが、何も言わずに質問続きになると、その時間を長く感じたり、面倒に感じてしまうことがあります。

あらかじめ、今からいくつか質問することに対して「お時間〇分ほどよろしいでしょうか?」と伺って、「はい。」というお返事をいただいてからカウンセリングに移りましょう。

②お客様の話した内容を繰り返す

お客様の話した内容を繰り返して伝えます。

繰り返し伝えることでお客様は、「自分の言っていることがちゃんと伝わっている」と確認をとることが出来るからです。

そうすることでお客様は安心して、信頼することが出来ます。

③お客様の感情や気持ちを伝える

お客様の話していることに対して、お客様が感じていたであろう感情や気持ちを伝えます

感情や気持ちを伝えることで、「わたしの気持ちまでわかってくれている」と感じるからです。

そうすることで、より信頼することが出来ます。

 

ではこの3つのポイントをふまえたカウンセリング例を見てみましょう。

~傾聴スキルを取り入れたカウンセリング~


美容師
こんにちは!本日担当させていただきます、○○です。宜しくお願い致します!○○さんにご満足いただけるスタイルを作るために、最初にいくつか質問させていただきたいのですが、お時間5分ほどよろしいでしょうか?

お客様
はい、大丈夫です。

美容師
今日はカットということですが、何かイメージしているスタイルなどございますか?

お客様
切らなきゃいけないんだけど、どうしたらいいか悩んでいて…。

美容師
切らなければいけないけど、どうしたらいいかわからずに悩まれているんですね。

お客様
そうなんです。前に肩位に切った時にハネちゃって、毎日セットするのに30分くらい時間かかちゃったんですよね。でも、仕事でどうしても切らなければいけないんです。

美容師
以前肩位に切った時にハネてセットに毎日30分もかかっていたんですね!それは大変でしたね…。だけど仕事上切らなければいけない状況なんですね。

お客様
(ちゃんとわたしの気持ち、わかってくれてる!)そうなんです!仕事だから仕方がないし、どうしようかと思って。肩につかないくらいがいいかなと思っているけど、ボブっぽくして子供っぽくなるのは嫌だし、でも朝はあまり得意じゃないから時間をかけたくないし…。どうしたらいいのかわからないんです!

美容師
なるほど、それは悩んでしまいますよね。では今回のご希望としては、肩につかないくらいの長さで、子供っぽくなくて、スタイリングに時間がかからないスタイルということでしょうか。

お客様
そうです!まさにそんなスタイルにしたいです!(この人ならいい感じにしてくれそう!)

美容師
そうですね、それでしたら…。

★GOOD!ポイント

髪型が決まらず困っていたお客様が、最終的には自分のしたいスタイルが明確になっていますね。

美容師が最初に質問の許可をとったうえで、お客様の話した内容を繰り返し、お客様の感情や気持ちを伝えることが出来ていたからです。

お客様の言葉を繰り返し、お客様の大変だった思いや悩んでいる気持ちを汲んで伝えることで、お客様はどんどん話をしてくれています。

そしてお客様がたくさん話してくださったことを整理して伝えることで、最終的にはお客様のご希望のスタイルが明確になっています。

 

注意
全てに対して同意するのではなく、共感的理解の姿勢で!

お客様の悩みに触れる中で、繰り返して感情を伝える際に同意して伝えることがあります。

同意されることで「一体感」を感じ、より距離間を近づけます。

ですが、すべてに同意して感情を伝えることはやめましょう

本当に同意できることに関しては同意し、感情を伝えるでもいいのですが、自分とは感じ方が違うことに関して同意して感情を伝えることは嘘になるからです。

 

例えば、美容師はさらさらストレート、お客様は強いくせ毛の場合。


お客様
くせで髪の毛が収まらなくて困ってるんです。

美容師
くせでおさまらないんですね。わかります!困りますよね!

このように「わかります!」と同意されても信用できませんよね。サラサラな髪の毛で、くせに悩んでいるようには見えないからです。


美容師
くせで髪の毛が収まらないんですね。それは困りますよね。

このように、共感的理解の姿勢で対話することを心がけましょう。

3、お客様がリピートしたくなる【技術力】

売れる美容師6

売れる美容師がお客様に支持される【技術力】には、大きくわけると2つの技術があります。

・お客様のご要望をそのまま形にできる技術
・「私に似合う!」パーソナルなスタイルを提供できる技術

それぞれを見ていきましょう。

3-1お客様のご要望をそのまま形にできる技術

売れる美容師は、お客様の要望されているスタイルをそのまま形にできる技術を備えています。

要望通りのスタイルをしっかりと形にできることで、「私の思ったとおりしてくれる人!」とお客様から信頼して頂くことが出来るからです。

これは特にご新規のお客様を担当する際に重要なことです。

はじめての美容師が担当する際に、「この人は思いどおりのスタイルを作ってくれるだろうか?」と不安な気持ちを抱えています。

お客様の要望通りのデザインを提供することでお客様は安心することが出来ます。

要望通りのデザインを提供できるようにするには、まずはしっかりとお客様の思いを引き出し、デザインに関してのすり合わせをしていきます。

3-1-1 デザインのすり合わせ

カウンセリングでお客様のご要望を引き出すことが出来たら、具体的にそれがどんなデザインであるかのすり合わせをします。

具体的なすり合わせをすることで美容師とお客様の思っているスタイルのギャップをなくすことが出来るからです。

すり合わせが曖昧だった場合、スタイルの認識にギャップがある可能性があります。

そうすると、「こんなはずじゃなかった!」という結果を起こしかねません。

必ず具体的なデザインのすり合わせをしましょう。

そのためにヘアスタイルのポイントとなる要素は、3つあります。

①長さ、アウトラインの設定

仕上がりの長さの確認をします。

顔まわり、もみあげ、うしろの長さを確認しましょう。

それぞれを実際につまみもって体のパーツや顔のパーツと合わせながらどのくらいの長さが希望であるかを確認しましょう。

またアウトラインは、うしろ、サイドのアウトラインをどのようなラインで作るかの確認をしましょう。


画像提供:ARC+

②段(レイヤー)の幅=ボリュームの位置

段(レイヤー)をどの位の幅で入れるかの確認をします。

お客様の髪の毛を実際に浮き上がらせてみて、どの位置にボリュームがあるといいかを確認します。

その際は、正面からと、横から見たときのボリュームの位置どちらも確認しましょう。

※ボリュームの位置によってどのように印象が変わるかは、下記の章をご参考ください。

 

③毛量、質感調整

どのくらい軽くするかの確認をします。

お客様に実際触って頂きながら、どのくらい軽くするのかを確認しましょう。

また、毛先の質感をどのようにするのかは、ヘアカタログ等の写真を参考にします。

ブラントのラインを残す~ラインが完全にぼけるまで先細りにするまで、どの程度の毛先の質感であるのがいいのかを確認しましょう。


画像提供:ARC+

以上の3つをすり合わせのポイントとして確認しましょう。

尚、言葉だけだと認識のずれがある場合があるので、出来るだけ参考になる写真を用意し、それを一緒に見ながら確認しましょう。

3-1-2 3回目まではご要望通り、提案は4回目以降に

ご新規で担当したお客様の場合、再来して頂いた3回目まではお客様のご要望通りのデザインをそのまましっかり提供し、提案は4回目以降にするようにします。

3回の中で要望通りのスタイルを提供することで、お客様との信頼関係を築くことができ、新しい提案を受け入れやすくなるからです。

初回担当の時に、お客様の要望よりも自分の思うスタイルを優先して進めてしまうことで、「思ったようにはしてくれない人」という印象を与えてしまいます。

なのでまずはお客様の要望通りのスタイルを提供して信頼関係を築いたうえで、自分の思う意見や提案をするようにしましょう。

信頼している人からの提案は受け入れやすく、お客様も様々な提案や変化を楽しみ、「またお願いしよう」と、ファンになっていきます。

3-2「私に似合う!」パーソナルなスタイルを提供できる技術

売れる美容師は、お客様それぞれへの似合わせを考慮した、パーソナルなスタイルを提供できる技術を備えています。

お客様のお好みや顔型、普段のお手入れなどを把握し、その方にあうスタイルを提供することで、お客様のウイークポイントと感じるところをカバーできたり、日ごろのお手入れのストレスを軽減することが出来るからです。

いくら素敵なスタイルだって、いくらきれいなカラーだって、自分には合わないなと感じたり、普段のお手入れからかけ離れたスタイリングが必要だったらストレスですよね。

なのでお客様にあったスタイルを提供しましょう。

そして、お客様それぞれに似合う、パーソナルなスタイルを作るうえで把握しておくべきポイントが3つあります。

パーソナルなスタイル提供のための3つのポイント

①好きな雰囲気、なりたい雰囲気にあうデザイン

②顔型

③普段のお手入れ方法

この3つのポイントを詳しく見ていきましょう。

3-2-1好きなテイスト、なりたい雰囲気にあうデザイン

POINT!

好みのテイストによってデザインが大きく変化するので、

お客様のお好みのテイストを把握し、それに合ったデザインを提供する。

まずはお客様の好きなテイスト、なりたい雰囲気を伺います

好きなテイストや、なりたい雰囲気によって、デザインは大きく変化するからです。

なのでまず、お客様のお好みを把握し、そのお好みに合うデザインを考えましょう。

 

①お客様の好きなテイスト、なりたい雰囲気を伺う

お客様に好きなテイストを伺います。


出典:STYRISH-ISCA

上記の表のように、好きなテイストよって与える印象が変わります。

好きなテイストがわからない場合は、なりたい雰囲気や見せたい印象を伺うようにしましょう。

もしくは、お客様に好きな雑誌、よく見る雑誌を伺います。

ファッション雑誌は、年代やテイスト別で様々な種類があります。

好きな雑誌、よく見る雑誌を伺うことで、好きなテイストやなりたい雰囲気をうかがい知ることが出来ます。

普段どの雑誌を好んで読んでいるかを伺ってみましょう。

【参考】年代、テイスト別 雑誌一覧

②テイストによってのデザインの違い

お客様の好きなテイストや、なりたい雰囲気を把握したら、それに合うデザインを考えます。

ヘアスタイルは大きく分けると、スタイルの段差の幅と、毛量調整(質感調整)の2つの要素の組み合わせによって、フォルムと印象が変わります。


画像提供:ARC+

お好みのテイストや、好きな雰囲気に合わせてデザインを考えましょう。

★段差の幅

ヘアスタイルの段差の幅が狭いと、表面の髪の毛が内側の髪の毛を覆っているため、髪に動きのない、まとまりのいいになります。

またフォルムは、段差の幅が狭いほど、ボリュームの出る位置が低くなります


画像提供:ARC+

逆に段差の幅は広くなるほど、髪の毛に重なりがなくなるため、髪に動きのある、軽い状態になります。

フォルムは段差の幅が広いほど、ボリュームの出る位置は高くなります


画像提供:ARC+

このことから、段差の幅の狭いデザインの与える印象としては、「上品、落ち着いた、清楚、シャープ、クール」といったものになります。

段差の幅の広いデザインの与える印象としては、「アクティブ、動きのある、ハツラツ、スポーティー、自由」といったものになります。

★毛量調整(質感調整)

毛量調整は、まったくしない状態だと重く、動きは出づらくなります


画像提供:ARC+

毛量調整をするほど軽く、動きが出やすくなります

画像提供:ARC+

このことから、毛量調整をしない、もしくは少ないデザインの与える印象としては、「重い、硬い」といったものになります。

毛量調整をしているデザインの与える印象としては、「軽い、柔らかい」といったものになります。

 

上記を参考に、お客様のお好みよって、2つの要素を組み合わせながらデザインしましょう。

3-2-2顔型

POINT!

顔型によって合うバランスが違うので、

お客様の顔型を考慮してスタイルを考える。

お客様の顔型に合うデザインを考えます。

顔まわりデザインや全体のバランスのとり方によって、より小顔に見せたり、ウィークポイントをカバーできたりするからです。

顔型は大きく分けると、丸顔、面長、逆三角形、ベース型、卵型の5種類です。

お客様の顔型がこの5種類の中でどれにあたるのかを把握し、考慮してスタイルを考えます。

顔型を考慮せずにデザインを考えると、お客様の気にされているウィークポイントとを目立たせてしまうこともあります。

なので、顔型にあうデザインを考えましょう。

①顔型判断

顔型は、眉から唇までの縦の幅と、唇の高さの顔の横幅の比率で見ていきます。

バランスが取れていて、理想とされるのが卵型で、その比率は1:1となります。

それ以外の顔型の比率は以下のようになります。

★丸顔

約2:3 縦より横が長い ふっくらしている。

★面長

約3:2 縦に長い

★ベース型

約1:2 縦より横が長い エラが張っている

★逆三角形

約3:2 横より縦が長い アゴがとがって、ハチの張りがめだつ

②顔型に合うデザイン

顔型に対して、理想のバランスである卵型に近づくようなヘアデザインをすることで、顔型をカバーしながらバランスよく見せることが出来ます。

それぞれ以下のことを考慮し、デザインを考えてみましょう。

★丸顔

【似合わせポイント】

縦と横の比率が、横の幅が広いので、縦長のバランスを作ることで卵型に近づけます。

トップに高さを出すデザインを意識しましょう。

【前髪】

前髪の奥行きを深めにとることで縦長の印象に見せることが出来ます。

斜めに流して分け目(隙間)を作ることでも、縦長のラインを作ることが出来ます。

【フェイスライン】

顎下以降に顔まわりのラインを作ることで、丸顔の横幅をカバーすることが出来ます。

★面長

【似合わせポイント】

縦と横の比率が、縦長なので、横にボリュームを持たせるバランスにすることで卵型に近づけます。

サイドにボリュームを出すデザインを意識しましょう。

【前髪】

前髪の奥行きは狭めに、横幅は広めにとることで、左右に広がりを持たせて見せることが出来ます。

ロングバングの場合は、センターパートで分けると面長が強調されるため、サイドパートにずらすようにしましょう。

【フェイスライン】

頬骨より下に顔まわりのラインを作ることで、顔の中間にポイントができ、面長を目立ちにくくします。

★ベース型

【似合わせポイント】

縦と横の比率が、横の幅が広いので、縦長のバランスを作ることで卵型に近づけます。

丸みを感じるデザインや、エラ部分にかかるラインを作ることで、顔型をカバーします。

【前髪】

前髪の奥行きを深めにとることで縦長の印象に見せることが出来ます。

直線的なラインは避け、カールさせることで角ばった印象を和らげることが出来ます。

【フェイスライン】

顎下以降に顔まわりのラインを作ることで、エラをカバーすることが出来ます。

★逆三角形

【似合わせポイント】

トップに高さを出すことでハチを目立ちにくくすることが出来ます。

【前髪】

前髪の奥行きを深めにとることでハチの張りを目立ちにくくすることが出来ます。

アゴがとがっていることでシャープな印象になりやすいので、シャープな印象を和らげたい場合は、直線的なラインは避けましょう。

【フェイスライン】

顎下以降に顔まわりのラインを作り、カールさせたり動きを出すことで、アゴのシャープさをカバーすることが出来ます。

3-2-3普段のお手入れ方法

POINT!

お客様自身でスタイリングしやすいように、

普段のお手入れ方法を必ず確認する。

お客様の普段のお手入れ方法は必ず伺うようにします。

普段のお手入れ方法でスタイリングできないスタイルを作っても、お客様はそのスタイルを自分で再現することが出来ないからです。

結果スタイリングに時間がかかり、まとまらないやりずらいスタイルになり、お客様はストレスを感じます。

なので、お客様の普段のお手入れでスタイリング可能になるように、カットラインの調整や、毛量調整等の提案をしましょう。

~カウンセリング例~


美容師
今日は○○様の「なりたい!」スタイルを叶えるために、いくつか質問させていただきたいのですがよろしいですか?

お客様
はい、大丈夫です。
★ここからはスタイルを決めていきます。ヘアスタイルがおおよそ決まったら…。

美容師
普段のお手入れ方法を伺ってもよろしいでしょうか?朝はどのようにお手入れされていますか?

お客様
寝癖があればそこだけ濡らして乾かします。絶壁が気になるので、トップだけはコテで巻いて、仕上げはオイルを少しつけています。でも、朝はバタバタしてしまって、巻けないことが多いんですよね…。

美容師
寝癖があるときは濡らしてなおして、時間があれば巻いているんですね。そして仕上げにはオイルをお使いなのですね。

お客様
はい、そうです。でも巻けなかった日は後ろがペタンとしちゃって、やっぱり気になっちゃうんですよね。

美容師
なるほど、巻けなかった日はうしろのボリュームが気になるんですね。今回のスタイルは後頭部の丸みがポイントなので、○○さんの骨格からするとやはり、トップを少し巻くことで丸みをキレイに出すことが出来るんですね。

お客様
はい。(やっぱりそうだよね。朝、今より10分は早起きしなきゃ…。)

美容師
ですが、骨格矯正カットという技法があって、そのカットであれば巻かなくても後頭部の丸みをキレイに出すことが出来ます。巻く余裕がある日は巻くことでさらに柔らかさも出すことができます。ですが基本、巻かなくてもきれいなフォルムを出すことが出来ますよ!骨格矯正カットをしてみませんか?

お客様
へぇ、そんなカットがあるんですね!巻かなくても丸みが出るならしてみようかな!(お手入れ楽になりそう!うれしい!

★いつものお手入れに+αのスタイリングが必要な場合

お客様が望んでいるスタイルが、いつものお手入れだけでは完成しないスタイルの場合もあります。

その場合はプラスで必要なスタイリングをお伝えしたうえで、お客様が了承されれば、スタイリング方法を丁寧にお伝えしてそのデザインにするのも良いでしょう。

4、売れる美容師の【ブランディング】

売れる美容師8

売れる美容師は、「この人にお願いしたい!」と思わせるようなブランディングが出来ています。

具体的で明確なウリがあって、効果的に打ち出すことが出来ているからです。

ブランディングと打ち出し方について見ていきましょう。

4-1美容師のブランディングとは?

ブランディングは「自分は何者であって、どんなことが提供できる」かを明確に表現し、「△△といえば、○○さん!」と認識してもらうまでの活動そのものを指します。

そして、美容師においてのブランディングとは何かというと、「これだけは私に任せて!」という自分の好きであり得意であること=ウリを明確にし、それを提供することです。

なぜ個人の美容師がブランディングをすることが必要かというと、数多くいる美容師の中からお客様に選ばれやすくなるからです。

 

美容師が何を強みとして、どんなものを提供出来るかが明確であることで、お客様は「思い通りにしてもらえるか」を見極めやすくなります。

なので、自分のウリを明確にし、ブランディングしましょう。

4-2ブランディングのステップ

ブランディングの向けて、3つのステップがあります。           

STEP1.自分のウリを明確にする

まずは自分のウリは何であるかを明確にします。

①自分のウリが明確である場合

ブランディングする際に自分のウリが明確である場合は、STEP.2に進みましょう。

②自分のウリが明確でない場合

自分のウリが明確でない場合は、既存の指名客を分析してみます。

すでに指名して下さっているお客様を分析し、共通点を見つけることで、その中に自分のウリを見つけることが出来るからです。

なので指名客の洗い出しをしてみましょう。

具体的には、以下の2点をまとめてみます。

1、お客様の持つお悩み

それぞれのお客様の持つお悩みをまとめます。

このお悩みをお持ちの方から多く指名を頂いているという傾向が見えたら、それを自分のウリのベースとして考えます。

2、お客様のニーズ

お客様のお悩みから自分のウリを導き出せたら、その悩みに対してニーズはどのようなものがあるのかをまとめます。

そしてそのニーズを満たすために、自分自身強化すべきことがあれば、技術の見直しや技術向上をし、様々なニーズに対応できるようにしましょう。

POINT!
指名客を分析することで自分のウリを見つけ出し、様々なニーズに対応できるよう強化する。

 

③周りにきいてみる

自分でウリがわかっていてもわからなくても、周りにきいてみるのも良いでしょう。

自分自身は無自覚だけど、周りからすると「これが得意」「これがうまい」というものが見えていたりすることがあるからです。

自分の自覚していない自分を新たに発見することで、自分のウリを作ることも可能です。

周りに聞く一つの手段として、お客様へのアンケートがあります。

既存の指名客に対して、アンケートにご協力いただき、なぜ指名しているのか?を聞くことで強みを発見します。

お客様の直接の声の中に、自分の自覚していないウリを発見することもあるかもしれません。

アンケート例

POINT!
自分の「自覚していない自分」に、ウリが潜んでいることがある。

STEP2.ウリを具体的に表現する

自分のウリを打ち出す際は、具体的な表現であるほどよいでしょう。

具体的に打ち出されている方が、客様がイメージしやすいからです。

 

例えば、カットがウリである場合。

A「カットが得意です!」
→幅が広すぎて、インパクトに残りづらい

B「ショートカットが得意です!とくにくせ毛のカットに自信があります!」
→ショートでくせ毛のお客様に「この人気になるな」と、ヒットする

C「ショートカットが得意です!とくに襟足の生え癖をおさめるカットに自信があります!」
→「まさに私のことだ!」思わせるものがあり、実際の来店につながりやすい

 

このように、具体的であればあるほどお客様は「この人ならば、思い通りにしてくれるかも!」とイメージしやすくなり、選ばれやすくなるでしょう。

POINT!
「まさに私の事だ!」と思わせるほど、具体的に表現する。

STEP3.効果的に打ち出す

ウリを具体的に表現できたら、効果的に打ち出します。

売れる美容師10

打ち出す場合はSNSやブログを利用します。

個人であってもたくさんの人に発信することが可能だからです。

まず、SNSとブログとでは大きな違いがあります。

SNSリアルタイムの情報を共有し、コミュニケーションをとるメディア。ネット検索では出てこない。

ブログ…記事を公開し、ストックしていくメディア。ネット検索で出てくる

そして、各種SNS・ブログには特徴があります。

それぞれを見ていきましょう。

 

①SNS

現在美容師の方々が利用しているSNSは主に以下の5つになります。

  • Instagram
  • Facebook(Facebookページ)
  • Twitter
  • LINE(LINE公式アカウント)
  • YouTube

それぞれに特徴があり、利用者の年代にも違いがあります。

ターゲットとしたい年代や、SNSの特徴をふまえて、自分に合うものを活用しましょう。

 

★Instagram

特徴

  • 写真、動画中心
  • フォローしてもらうことでフォロワーに情報が届く(拡散率低い)
  • ハッシュタグを使うことで、Instagram内の検索でひっかかかる
  • 他のSNS(Facebook、Twitter等)と連動し、シェアできる

年代

20~40代中心。40~50代の利用者も増加傾向にある。

分析

ビジネスアカウントで開設することで、Instagram内の機能「インサイト」にてフォロワーの年代、プロフィールへのアクセス数などを確認できる。

 

★Facebook

特徴

  • 文章+写真、動画
  • ビジネスで活用する場合は「Facebookページ」で開設することで、閲覧数等も確認できる
  • 友達になることで相手のタイムライン上に情報が流れる(Facebookページの場合はページにいいね!してもらうことで、情報が流れる。)
  • 投稿をシェアしてもらうことで、友達の友達まで情報が届く

年代

40代中心。それ以降は30代50代と山なり。

分析

Facebookページで開設することで、「投稿インサイト」にて配信したものへの閲覧数やエンゲージメント(いいね!コメント等の数)を確認できる。

★Twitter

特徴

  • 短い文章(140文字以内)+写真、動画
  • 投稿をリツイートされることで、フォロワー以外にも情報が拡散される可能性がある。(拡散率高い
  • 情報は時系列で表示

年代

10~20代中心。

分析

Twitterアナリティクス」にて、エンゲージメント(いいね、クリック、リツイート数等)、プロフィールへのアクセス数等を確認できる。

★LINE

特徴

  • メッセージのやりとりタイムライン機能
  • 公式アカウントを開設しお友達登録して頂くことで、メッセージの一斉配信、1:1でのメッセージのやりとり、クーポンの打ち出し等が出来る
  • タイムラインで情報を投稿することが出来る
  • 国内で1番多く使われているSNS

年代

幅広い年代層。

分析

公式アカウントで開設することで、「分析」にてお友達の年代、性別、メッセージ開封数等を確認できる

★YouTube

特徴

  • 動画
  • 何かの方法を説明する動画が人気
  • チャンネル登録してもらうことで、更新情報がチェックできる
  • 「共有」で他のSNS(Twitter、Facebook)にシェアできる

年代

40台を中心に幅広い世代層

分析

YouTubeアナリティクス」にて、ユーザーの年代、性別、視聴者維持率(動画内のどこで離脱したか)等が確認できる

②ブロ

特徴

  • 文章+写真(SNSに比べて長い文章が可能)
  • 記事がストックされていく(SNSの様に情報が流れ続けない)
  • ネット検索で出てくる
  • 記事を更新した際は、SNSでシェアすることでより見てもらいやすくなる

年代

20代~50代まで、幅広い年代層

分析

それぞれのブログサービスによってアクセス解析等が確認できる

 

ブログやSNSはいわば個人のHPの役割のようなものです。

自分が何者であって、お客様をどんな風にすることが可能であるかが具体的に表されていることで、お客様はその美容師を選びやすくなります。

1つ注意するとすれば、更新の頻度を空けすぎないということです。

最終更新日が古ければ古いほど、信用度が下がるからです。

自分でどのくらいのペースで更新するのかを決め、定期的に更新するようにしましょう。

POINT!
自分が提供できるウリを、ブログ・SNSで定期的に発信する。

5、売れる美容師3つの要素を効率的に身に付けるには

売れる美容師になる為に必要な【人間力】【技術力】【ブランディング】を身に付けるには、まずこれまでお伝えしたことを実行に移すことが大切です。

知っているだけで行動に移さなければ、現状は変わることがないからです。

なので、1つずつでも実行に移してみて、行動を変えたことでどのような変化が起きるのかを観察しながら進めましょう。

ですが、それぞれを自分自身で全て修得していくことは、決して容易ではないと思います。

自分自身をマネジメントできるかどうかで、結果が変わってしまうからです。

そこで、それぞれを修得するためにセミナー等に参加することもおすすめの方法です。

【人間力】【技術力】【ブランディング】それぞれのテーマで、単発のセミナーの開催があるのでそれぞれを調べて、参加してみるのも良いでしょう。

ですが、それらをより効率的に習得するのにおすすめなのが、私たち日本カットアカデミーです。

おすすめしたい理由は以下の3つになります。

①お客様からの信頼を得る会話術を学べる!

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日本カットアカデミーの講習では、コミュニケーション心理学を学ぶことが出来ます。

売れる美容師の持つコミュニケーション力=お客様との信頼関係を高めることが出来る関わりや会話術をお伝えします。

また、職場スタッフ、更にはプライベートで関わりのある方との関係性も円滑になるようなコミュニケーション学をお伝えします。

 

②お客様がリピートしたくなるカット技術を、シンプルな理論で学べる!

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日本カットアカデミーの講習では、お客様の思い通りのスタイルを提供するためのカット技術を学ぶことが出来ます。

具体的には顔型の似合わせや、段の入れ方での違い、毛量調整によっての質感の違い、

骨格矯正カット等、お客様がリピートしたくなるカットの技術をわかりやすくお伝えします。

 

また、カット理論が非常にシンプルなため、キャリアの浅い方でも早く身に付けることが可能です。

カットでの表現が幅広くなり、お客様への細やかなオーダーにも自信をもって対応できるようになります。

 

③ブランディングに向けて「自分の強み」を見つけることが出来る!

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自分の強みを見つけることができる講座があります。

幼少期からの自分を振り返り、自分自身を分析し、自分の「好き」や「ワクワク」を明確にします

そして、これから先どうなっていたいか、そのために今必要なことは何であるかを明確にします。

なりたい自分に向けて今すべきことが明確になることで、頭の中が整理され、様々な行動を移しやすくなります

 

 

 

6、まとめ

いかがでしたか?

売れる美容師の要素をまとめると以下のようになります。

  • 「共感的理解」の姿勢で対話する
  • お客様接する際にお客様の言葉を繰り返し、感情を伝える
  • お客様の思い通りのスタイルを作ることが出来る
  • お客様への似合わせを考慮したパーソナルなスタイルが提供できる
  • 自分のウリを明確にし、具体的な表現で発信する

 

「今、目の前にいるお客様に本当に満足して頂きたい。」

こう強く思って日々お客様に向き合っていたら、自然となっている行動ばかりかもしれません。

 

上記の中でもし、これは行動に移せていないなと思う項目があったとしたら、是非行動してみてください。

そうすることで日々充実した気持ちで仕事に向き合うことが出来るでしょう。

そして、真剣に向き合う姿勢はお客様にもきっと伝わります。

 

「また次お願いね」

「私の友達のこともお願いしたいわ」

 

こんなお声がたくさん聞こえてきますように!

 

 

 

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~体験講座を受講された方の感想~
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